𡈽屋じゅり公式サイト


PROFILE

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Juli Tsuchiya

𡈽屋じゅり

Photographer

1985年 米カルフォルニア州生まれ、東京で育つ
アメリカと日本のルーツを持つ
東京ビジュアルアーツ専門学校 写真科Ⅱ部卒業
その後写真作家活動を続けている

Gallery KURUM’ART contemporary 登録作家

Born in California, USA, in 1985, raised in Tokyo JAPAN.
Have American and Japanese roots.
Graduate TOKYO VISUAL ARTS ACADEMY.
Continue to use photographs in my creative work.


THEME OF MY WORK

「静かな時間に」から

イメージの向こうの深淵

日常の中にふと現れるゆらぎの狭間。 見慣れた日常のなかに急に現れては消える幻想のような一瞬が、私にはよくあります。 私の場合、それは幼少期からの幻視の光景や幾度も見た夢の記憶の欠片、よく読み聞かされた物語の印象など、自身の中に蓄積された様々な記憶のシーンです。 その一つ一つは非常に断片的でとても淡いイメージですが、同時に自分という人間を形成している大切な“何か”のように感じられてなりません。 作品制作では、そういった断片的な非日常のイメージをカメラの前で人為的に再現し撮影した写真や、現実のありのままの風景写真などをあえて織り交ぜることで、現実と非現実、日常と非日常の違和感や、その境界をなぞりながら、その向こう側に何があるのかを探っていくことテーマにしています。 これまでの作品展で、「この被写体は本物?」「こんな風景はどこで撮影したのか?」「絵のように見えるから本当は写真ではないのでは?」といったご質問やご感想を来場者の方々からいただくことがとても多く、毎回興味深く感じています。 これは、写真作品であるからこそ生まれる問いなのではないかと思います。 “写真”は写っているものそのものが情報として提示されますが、伝えたいことは更にその向こう側にあったりします。 『非日常的なアプローチ』に私が繰り返し挑もうとするのは、“本当”とは何かを問いたいからだと思います。

PORTFOLIO

Major works

現実と非現実、日常と非日常などの間に横たわる、違和を感じる「境界線」をテーマとし、多くは自然空間の中に人為的なモチーフや光源を実際に組み込んで撮影しています。

また、全てがそのようにして意図的に造られた映像ではなく、あえて何も操作を加えずに撮影した風景写真もあります。

それらを併置することで、境界がもつ連続性と曖昧さ―意図の有無を越えた「境界の調和としてのグラデーション」―を浮かび上がらせたいと考えています。

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Sense of time and impermanence

― 時の流れと無常観 ―

日本古来の感受性を表すものに、「無常」という考えがあります。
全ては移り変わりやすく一定でなく、変化し続けるという考えです。

今取り組んでいるテーマの1つでは、この時間の観念をコンセプトにしています。
比較的短い期間に注目し、同じ場所で数秒~ 2、3 時間、1日程度と時間をずらしながら撮影した複数枚の写真を1枚の和紙に複数回転写しながらプリントすることで、時間の流れを1 枚の紙の上で可視化させています。長い時の流れの中で物事や心情が変化するのは当然のことですが、短い時間の中でも思いの外すべては変化を続けており、止まっているものなどほとんどないということをより実感させます。

Recent Processes

浮世絵は美しいだけでなく、古の旅人が目にした風景を記録している側面があります。

現代でも私たちは同じ場所に立ちその景色を見ることができますが、車や電線など近代的なオブジェクトが足されていたり、全く違う状況になっている場合もあります。反対にほとんど変化していない風景もあり驚かされます。

作品のプリントにはコットン紙や和紙などを多用。それぞれの作品の風合いや物語性と合うよう様々な色味・厚さ・素材感の紙を使い分けています。
作品によっては、日本画で使用するドーサ(Dosa solution)や胡粉等を使用することもあります。
また最近では新しい試みとして印画紙や和紙だけでなく、日本古来の伝統を継承した金銀紙へのプリントにも挑戦しています。


BIOGRAPHY

  • EINSTEIN STUDIO 出版 日本の若手写真家ガイド“NICE TO MEET YOU” に作品掲載
  • 2014 年 ACT アート大賞展写真部門 準優勝賞
  • 第15 回上野彦馬賞 九州産業大学賞受賞
  • 2015 年 初個展「まよなかのさんぽ」開催
  • 2015 年 ACT アート大賞展写真部門 最優勝賞
  • 2016 年 個展「SHORT STORYS」開催
  • 2016 年 仏で開催したグループ写真展[nico] に出展
  • 2017 年 個展「しずかなじかん」開催
  • 2018 年 個展「まよなかのさんぽ」開催(KURUM’ ART contemporary)
  • 2019 年 CANON GINZA presents SHINES[シャインズ]第2 回ファイナリスト
  • 2022 年 個展「静かな時間に」開催(ソニーイメージングギャラリー銀座 Future 部門入賞)
  • 2024年 写真展「楽園」(ギャラリー・ニエプス feat.黒木麻恵)
  • 2024年 企画展「結_YUI」(仏パリEspace Sorbonne 4)
  • 2025 年 個展「立ち止まった先で、」開催(KURUM’ ART contemporary)
ー他、グループ展など多数参加
 
  • Posted photos in the “Nice to Meet You” guide to young photographers in Japan published by Einstein Studio
  • 2014 Silver Medal, Photography Category, ACT Art Awards
  • 2014 15th Hikoma Ueno Award, Kyushu Sangyo University Photo Contest
  • 2015 “Midnight Walks” Solo Exhibition
  • 2015 Gold Medal, Photography Category, ACT Art Awards
  • 2016 “Short Stories” Solo Exhibition
  • 2016 Showed at the “Nico” Photo Exhibition in France
  • 2018 “Midnight Walks” Solo Exhibition (Kurum’ Art Contemporary)
  • 2019 Finalist, 2nd Shines, Canon Ginza
  • 2022 “Beginnings” Solo Exhibition (Kurum’ Art Contemporary)
  • 2022 Photo exhibition at Sony Imaging gallery GINZA (as winner of Future Division award )
  • 2024 “Paradise” Photo exhibition feat.Asae Kuroki (Gallery Niepce)
  • 2024 Showed at the “YUI” Art Exhibition in France (Espace Sorbonne 4)
  • 2025 “In front of where I stopped” Solo Exhibition (Kurum’ Art Contemporary)
Also participated in numerous group exhibitions.  
Sony Imaging gallery GINZA での個展会場(2022)では二十数点程を展示
展示風景01
パリでの企画展「結」での様子(2024)